梅雨の時期に夜中に足が攣りやすくなる理由|浦和の鍼灸師が解説

梅雨の時期に
夜中に足が攣りやすくなる理由
梅雨になると増える理由を鍼灸師が解説
「また夜中につった…」
痛みで目が覚めて、必死にふくらはぎをさする——そんな経験、増えていませんか?
「年のせいかな」と思ってあきらめている方も多いのですが、実は梅雨という季節が、体に大きく影響しています。加齢だけが原因ではないんです。
今回は「なぜ梅雨になると足がつりやすくなるのか」を、東洋医学と栄養の観点からやさしくお伝えします。
①東洋医学でいう「湿邪(しつじゃ)」の影響
東洋医学では、梅雨の時期は「湿(しつ)」が増える季節と考えます。空気中の湿度が高くなることで、体の中にも余分な水分が溜まりやすくなります。この余分な水分のことを「湿邪」と呼びます。
湿邪が体に溜まると、こんな症状が現れやすくなります。
- 体が重だるい
- むくみやすい
- 関節が痛い・重い
- 頭が重い・ぼーっとする
- 胃腸の調子が悪い
そして筋肉も同じです。湿邪によって体の「巡り」が滞ると、筋肉への血液や栄養の流れが悪くなります。すると筋肉は硬くなり、つりやすい状態になってしまいます。
全身の血液を心臓へ戻すポンプの役割があります。ここの働きが弱くなると、夜中に足がつりやすくなります。
②「肝(かん)」が弱ると筋肉に影響する
東洋医学には「肝は筋を主る(かんはすじをつかさどる)」という考え方があります。少しむずかしいですが、簡単に言うと——
肝が元気でいると、体は柔らかくスムーズに動きます。
でも、こんなことが続くと肝が弱ってしまいます。
- 睡眠不足・夜更かしが続いている
- ストレスが多い
- 疲れが抜けない状態が続いている
- 食事が偏っていてタンパク質や鉄が少ない
すると筋肉への栄養が届きにくくなり、硬くなったり、けいれんを起こしやすくなります。
夜中に足がつる方は、東洋医学的には「体の血(栄養)が不足しているサイン」である可能性があります。
③ミネラル不足が「筋肉の誤作動」を招く
筋肉は、脳からの電気信号によって動いています。その信号をうまく伝えるために欠かせないのが、ミネラル(特にマグネシウム・カリウム・カルシウム)です。
これらが不足すると、筋肉への信号がうまく届かなくなり、過度に収縮したまま戻れなくなってしまいます。それが「つり」の状態です。
鉄は酸素を全身に運ぶ役割があります。不足すると筋肉に十分な酸素と栄養が届かなくなり、疲れやすさや足のつりにつながることがあります。
また、更年期世代の方は胃腸の吸収力が落ちてくることがあります。「食べているのに栄養が足りていない」というケースも少なくありません。
④梅雨の「隠れ脱水」に気をつけて
梅雨は「汗をかいていないから水分は大丈夫」と思いがちです。でも実際は、じめじめした空気の中でも体は水分を失っています。
水分が不足すると血液がドロドロになり、筋肉への栄養・酸素の循環が落ちます。その結果、足がつりやすくなります。
少量をこまめに、1日を通して意識的に飲む習慣をつけることが大切です。麦茶や白湯などもおすすめです。
今日からできること
足のつりが気になる方は、まずこちらを意識してみてください。
- 水分補給をこまめに行う(1日1.5〜2リットルを目安に少量ずつ)
- 良質な睡眠を確保する(夜更かしを減らす)
- タンパク質・鉄・マグネシウムを意識した食事をとる
- 湯船にしっかり浸かって体を温める
- ふくらはぎのストレッチや軽い運動を習慣にする
- 緑黄色野菜・海藻・ナッツ・魚などのミネラル豊富な食材をとり入れる
そして、ひとつ覚えておいていただきたいことがあります。
体はすべてつながっています。胃腸の働き、栄養状態、血の巡り、自律神経、睡眠、姿勢——さまざまな要素が重なって、結果として足がつっていることがほとんどです。
症状だけを見るのではなく、なぜその症状が出ているのかを知ることが、本当の改善への第一歩になります。
まとめ
- 梅雨の「湿邪」によって体の巡りが悪くなり、筋肉に栄養が届きにくくなる
- 東洋医学でいう「肝の血不足」が筋肉の硬さやけいれんにつながる
- マグネシウム・カリウム・カルシウムなどのミネラル不足が筋肉の誤作動を招く
- 梅雨は気づかないうちに「隠れ脱水」になりやすい季節
- 足のつりは足だけの問題ではなく、体全体の状態を整えることが大切
「年のせい」とあきらめる前に、体が何を求めているかに目を向けてみてください。梅雨の時期に増える不調は、きちんと原因があります。その原因を整えることで、症状は変わっていきます。
体のことで気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

