更年期のほてりや動悸、甲状腺機能の亢進も関係している?

更年期のほてりや動悸、甲状腺機能の亢進も関係している?
更年期 公開日:2026年10月1日 更新日:2026年10月1日 LaLa鍼灸サロン代表:髙中沙樹

更年期のほてりや動悸、甲状腺機能の亢進も関係している?

急にほてる、汗が止まらない、心臓がドキドキする……「これもホットフラッシュかな」と感じているその症状、甲状腺の働きが関係していることもあります。
前回は甲状腺機能が低下した場合の不調をお伝えしました。今回は反対に、甲状腺機能が過剰に高まる「亢進」について整理します。
先に結論 甲状腺機能亢進症(代表的な原因の一つがバセドウ病)は、甲状腺ホルモンの作用が過剰になり、全身の代謝が必要以上に高まっている状態です。ほてり・発汗、動悸、イライラ、不安感など、更年期の症状とよく似たものが起こるため区別しにくいことがあります。ただし、食べているのに体重が減る、安静時でも脈が速い、手の震えなど、亢進症に特徴的な症状もあり、それらが続く場合は医療機関での確認が大切です。

「更年期だから、ほてりや動悸があるのは仕方ない」——そう感じている方も多いのではないでしょうか。

ただ、同じような症状が、甲状腺の働きが過剰になることでも起こります。この記事では、甲状腺機能亢進症とは何か、更年期と似やすい症状、そして特に注目したい症状を整理します。

甲状腺機能亢進とは?

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンの作用が過剰になり、全身の代謝が必要以上に高まっている状態です。

代表的な原因の一つが、自己免疫の仕組みが関係して甲状腺が刺激され続けるバセドウ病です。甲状腺の働きが活発になりすぎることで、体はアクセルを踏み込んだような状態になり、さまざまな症状が現れます。

施術現場から
前回、甲状腺機能が「低下」した場合の症状についてお伝えしましたが、今回はその逆、「亢進」のケースです。同じ甲状腺でも、働きが弱まるか強まるかで症状は正反対に近い形で現れます。

更年期と似やすい症状

甲状腺機能亢進症の症状には、更年期の症状とよく似たものがあります。

  • ほてり・発汗
  • 動悸
  • 疲れやすさ
  • イライラ・不安感
  • 眠りにくさ
  • 集中しにくい
  • 月経の変化

「これはホットフラッシュかな」「更年期だから動悸がするのかな」と、自己判断では区別しにくいことがあります。実際、更年期の時期と甲状腺の不調が起こりやすい時期は重なりやすく、どちらの影響かを見た目だけで判断するのは簡単ではありません。

亢進症で特に注目したい症状

更年期の症状とは重ならない、亢進症に特徴的な症状もあります。

  • 食べているのに体重が減る
  • 脈が速い
  • 手が震える
  • 暑がりになる
  • 汗が増える
  • 排便回数が増える
  • 筋力が落ちる

バセドウ病では、これらに加えて眼球突出など目の症状がみられることもあります。こうした症状は更年期の一般的な症状とは異なる特徴で、見分けるための手がかりになります。

なぜ全身に症状が出るのか

甲状腺ホルモンは、エネルギー代謝や心拍など、全身のさまざまな働きに関係しています。甲状腺ホルモンの作用が過剰になると代謝が亢進し、それが心拍・発汗・体温調節などにも影響を及ぼします。その結果として、動悸、暑さ、発汗、体重減少、疲労感などが現れる、という流れです。

一つひとつの症状を個別に見るのではなく、「代謝が全体的に高まっている」という一つの流れとして捉えると、なぜこれだけ多くの症状が同時に起こるのかが理解しやすくなります。

「更年期だから」で終わらせない

年齢的に更年期の時期と重なることがあっても、症状だけで「更年期だから」と判断することはできません。特に、強い動悸、安静時でも脈が速い、手の震え、理由のない体重減少などが続く場合は、一度医療機関で確認することをおすすめします。

40〜50代の不調=すべて女性ホルモンのせい、とは限りません。前回お伝えした甲状腺機能低下の症状(冷える・むくむ・便秘・体重が増える・気分が落ち込む)と、今回の亢進の症状(暑い・汗をかく・動悸・手が震える・体重が減る・イライラする)は、同じ甲状腺でもまったく逆の現れ方をします。自分の症状がどちらに近いかを知っておくことも、体と向き合う一つの手がかりになります。

ご相談いただきやすい方

  • 更年期の症状と体の変化を整理したい方
  • 生活習慣から巡りを整えていきたい方
  • 症状の背景を知っておきたい方

医療機関への受診をおすすめする方

  • 強い動悸や安静時でも脈が速い方
  • 手の震えが続く方
  • 理由のない体重減少が続く方

よくある質問

更年期のほてりとどう見分ければいいですか?

症状だけでの見分けは難しいです。 体重減少や安静時の頻脈、手の震えなど、亢進症に特徴的な症状が伴っていないかを確認することが手がかりになります。

バセドウ病とはどんな病気ですか?

甲状腺機能亢進症の代表的な原因の一つです。 自己免疫の仕組みが関係して甲状腺が刺激され続け、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態です。

血液検査で分かりますか?

はい、甲状腺ホルモンの値を調べることで分かります。 婦人科や内科で相談できます。

何科を受診すればいいですか?

婦人科または内科(甲状腺外来があればそちら)が相談先になります。 かかりつけ医がいる場合は、まずそちらに相談するのもよい方法です。

まとめ

  • 甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンの作用が過剰になり代謝が高まっている状態です
  • ほてり・発汗、動悸、イライラなどは更年期の症状と似ていますが、体重減少や安静時の頻脈、手の震えは亢進症に特徴的な症状です
  • 40〜50代の不調=すべて女性ホルモンのせい、とは限りません

気になる症状が続く場合は「更年期だから」で終わらせず、一度体の状態を確認してみてください。

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