マグネシウムを摂っても肩こりが楽にならない理由を鍼灸師が解説

マグネシウムを摂っても肩こりが楽にならない理由|首や肩に手を当てる女性とマグネシウムを含む食品
肩こり更新日:2026年10月11日LaLa鍼灸サロン代表:髙中沙樹

マグネシウムを摂っても肩こりが楽にならない理由を鍼灸師が解説

「マグネシウムは筋肉をゆるめると聞いて飲み始めたのに、肩こりがあまり変わらない」——そんな経験はありませんか。
この記事のポイントマグネシウムは、筋肉が動くために必要な栄養です。でも、摂れば肩こりが取れるわけではありません。肩こりは、栄養に加えて、ストレス、姿勢、体の使い方が重なって起きるからです。「摂っているのに変わらない」なら、肩に負担がかかり続けている理由を探すことが大切です。

「肩こりにいいと思ってサプリを飲んでいるけれど、変化を感じない」。そんな声を、よく耳にします。

この記事では、マグネシウムと筋肉の関係、そして肩こりが楽にならない5つの理由と、今日からできる見直しのポイントをお伝えします。

マグネシウムは筋肉の働きに必要な栄養素

マグネシウムは、筋肉を動かし、力を抜くときに必要なミネラルです。

筋肉は、力が入って縮む、力が抜けてゆるむ、をくり返して動いています。縮むときには「カルシウム」が働き、ゆるむときには、そのカルシウムを片づけるために「エネルギー」が使われます。マグネシウムは、このエネルギーを使うときの手助けをしています。

つまり、マグネシウムは「筋肉がゆるむまでの流れ」を支える栄養です。ただ、「マグネシウムを摂れば、硬くなった筋肉がゆるむ」という単純な話ではありません。

理由① 栄養だけでは、体を動かすエネルギーは作れない

筋肉をゆるめるには、エネルギーが必要です。そのエネルギーは、マグネシウムだけでは作れません。

食事から摂った糖質や脂質は、体の中で少しずつ変化して、エネルギーになります。この流れには、マグネシウムのほかに、ビタミンB群、鉄、酸素など、たくさんの栄養や材料が関わっています。

食事の量が極端に少なかったり、食べるものが偏っていたりすると、マグネシウムを足しても、エネルギーが足りないままのことがあります。肩こりを考えるときは、1つのミネラルだけでなく、食事全体を見ることが大切です。

理由② 食べても、体で使えているとは限らない

栄養は、摂ることと、体の中で使えることが別です。

食べたものは、胃腸で吸収され、血液で運ばれ、細胞に取り込まれて、はじめて体の中で使われます。マグネシウムも同じで、吸収される量や、体の外に出ていく量には、人によって差があります。

たとえば、お腹をくだしやすい方や、胃腸の調子が悪い方、飲んでいる薬によっては、マグネシウムが足りなくなることがあります。

一方で、普段の食事で足りている方が、さらにサプリで増やしても、肩こりが軽くなるとは限りません。大切なのは、足りていない栄養があるのか、それとも肩こりの原因が別のところにあるのかを見分けることです。

理由③ ストレスで、肩に力が入り続けている

ストレスを感じると、体は「緊張モード」になり、首や肩にも力が入りやすくなります。

忙しいときや、気を張っているとき、体は自然と緊張します。呼吸が浅くなったり、肩に力が入ったりするのも、その一つです。

たとえば、仕事中に気づかないうちに肩をすくめていたり、集中すると歯を食いしばっていたりしませんか。こうした状態が続くと、マグネシウムを十分に摂っていても、首や肩の筋肉には、くり返し負担がかかります。

マグネシウムは、ストレスそのものや、無意識に力が入るクセをなくしてくれるわけではありません。だから、栄養とあわせて、睡眠や休息、体の緊張を減らす工夫も大切です。

理由④ 首や肩に負担が集中する体の使い方

首や肩に負担がかかる体の使い方が変わらなければ、肩こりはくり返します。

長時間のデスクワークで、頭が前に出た姿勢が続くと、首や肩のまわりの筋肉に負担がかかります。さらに、背中や肋骨(胸のまわりの骨)の動きが少ないと、上半身を動かすときに、首や肩の筋肉が、その分まで頑張ってしまいます。

この状態で、マグネシウムを摂っても、同じ姿勢で過ごす習慣や、肩に負担が集中する体の使い方が変わらなければ、肩こりは戻ってきます。

施術現場から
肩こりのご相談では、首や肩だけを見ることはしません。姿勢や背中・肋骨の動き、呼吸、体全体の使い方を確認して、負担が集中している場所を探します。

理由⑤ 肩こりの原因が、マグネシウム不足ではない

肩こりの原因は1つではありません。「肩こり=マグネシウム不足」と決めつけないことが大切です。

筋肉への負担が続くこと、運動不足、睡眠不足、心の緊張、首の骨の問題など、いろいろな要因が重なって起こります。貧血や甲状腺の病気で、疲れやすさや筋肉の不調が出ることもあります。更年期の前後は、睡眠の変化や女性ホルモンの揺らぎで、体の不調を感じやすくなる方もいます。

ただ、これらがすべて肩こりの直接の原因になるわけではありません。原因を1つに決めずに、体の状態を広く見ることが大切です。

こんな症状があるときは、医療機関への受診も検討してください
肩こりのほかに、強い疲れ、しびれ、力が入りにくい、動悸などがある場合は、先に医療機関で原因を確認することをおすすめします。これらに当てはまらない場合は、LaLa鍼灸サロンでもお気軽にご相談ください。

マグネシウムを含む食品と、サプリの注意点

マグネシウムは、毎日の食事から摂れます。

次のような食品に、多く含まれています。

  • 納豆、豆腐などの大豆製品
  • アーモンドなどのナッツ類
  • ごまなどの種子類
  • 玄米などの雑穀・全粒穀物
  • わかめなどの海藻類
  • ほうれん草などの緑の野菜

マグネシウムだけに注目せず、たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂ることが基本です。

サプリを使うときの注意
サプリで多く摂ると、お腹がゆるくなることがあります。また、腎臓の働きが弱っている方は、マグネシウムが体にたまるおそれがあるため、自己判断で多く摂らないでください。持病や服薬がある方は、先に主治医にご相談ください。

肩こりを繰り返さないために見直したい3つのこと

① 食事全体のバランスを見直す

マグネシウムだけを増やすのではなく、体がエネルギーを作るために必要な栄養を、幅広く摂りましょう。特定の栄養を足すだけで、すべての不調が解決するわけではありません。

② 30分に1回は、体を動かす

長時間同じ姿勢で過ごす方は、30分に1回、立ち上がったり、肩や背中を動かしたりしましょう。大きな運動は必要ありません。短い時間でも、同じ筋肉に負担がかかり続けるのを減らせます。

③ 首や肩だけでなく、背中や肋骨も動かす

肩をもんだり、首をのばしたりするだけでなく、背中や胸のまわりも、無理のない範囲で動かしてみましょう。呼吸に合わせて肋骨が動くのを感じたり、背中を丸めたり伸ばしたりするだけでも、体の緊張に気づくきっかけになります。痛みが出るときは、無理をしないでください。

こんな方は、肩の負担を見直してみましょう

栄養を足すだけでなく、「なぜ肩に負担がかかり続けるのか」を探してみましょう。

見直しのきっかけになりやすい方

  • サプリを飲んでも、肩こりが変わらない方
  • 長時間のデスクワークが多い方
  • 気づくと肩に力が入っている方
  • 肩こりが、何年も続いている方

先に医療機関も確認したい方

  • 強い疲れ、しびれ、力が入りにくい症状がある方
  • 動悸が気になる方
  • 腎臓の病気や、持病・服薬がある方

よくある質問

マグネシウムのサプリは、やめたほうがいいですか?

やめる必要はありません。 ただ、サプリだけで肩こりが取れるわけではありません。表示されている量を守って、食事・姿勢・休息もあわせて見直してください。

マグネシウムは、食事だけで足りますか?

食事の内容によって変わります。 大豆製品、ナッツ、海藻、緑の野菜などを、毎日の食事に取り入れてみてください。

肩こりで鍼灸を受ける目安はありますか?

セルフケアをしても何度も戻る、長い期間続いている、というときは、一度ご相談ください。 体の使い方や姿勢も含めて、負担が集中している理由を一緒に確認します。

まとめ

  • マグネシウムは、筋肉が動いてゆるむために必要な栄養です
  • 摂るだけで肩こりが取れるわけではありません
  • 栄養に加えて、ストレス、姿勢、体の使い方を見直すことが大切です
  • 肩こり以外に気になる症状があるときは、医療機関でも確認しましょう

「マグネシウムを摂っているのに楽にならない」と感じたら、栄養を増やす前に、なぜ首や肩に負担がかかり続けているのかを、振り返ってみてください。

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