深呼吸が苦しい人は、呼吸の仕方より“肋骨の硬さ”を見直して|浦和の鍼灸師が解説

深呼吸が苦しい人は、呼吸の仕方より“肋骨の硬さ”を見直して|浦和の鍼灸師が解説
呼吸・セルフチェック 公開日:2026年9月17日 更新日:2026年9月17日 LaLa鍼灸サロン代表:髙中沙樹

深呼吸が苦しい人は、呼吸の仕方より“肋骨の硬さ”を見直して

この記事は、「深呼吸してください」と言われても、うまく吸えている感覚がない方に向けた内容です。
「深呼吸が苦しくなるパターンのセルフチェック」・「なぜ肋骨が硬くなるのか」・「今日からできること」を分かりやすくお伝えします。
先に結論 深呼吸がうまくできないのは、呼吸の仕方が下手なのではなく、肋骨や胸椎の動きが硬くなっていることが原因の場合があります。猫背や反り腰の姿勢が続くと、本来呼吸の主役である横隔膜が使いにくくなり、代わりに首の筋肉で呼吸を補おうとすることがあります。

「深呼吸してください」と言われて、なんだか苦しく感じたり、うまく吸えている気がしなかったりしたことはありませんか。

この記事を読むと、深呼吸が苦しく感じる背景にある体の状態が分かり、呼吸の仕方そのものより先に見直すべきポイントが見えてきます。

深呼吸が苦しい人は、呼吸の仕方より”肋骨の硬さ”を見直して

呼吸のやり方を頑張って変えようとする前に、肋骨や胸まわりの動きやすさを確認してみることをおすすめします。

「深呼吸が苦手」というと、呼吸法や吸い方の問題だと思われがちですが、実際には肋骨や胸椎(背骨の胸の部分)の動きそのものが硬くなっていて、物理的に胸が広がりにくいことが原因になっている場合があります。この場合、いくら呼吸の仕方を意識しても、体の構造として広がる余地が少ないため、苦しさが残りやすくなります。

施術現場から
「深呼吸をお願いすると、肩だけがすっと上がる」方や、「お腹を膨らませようとするとかえって苦しくなる」方を、施術の中でよく見かけます。呼吸の練習を重ねる前に、まず肋骨や胸椎がどれくらい動くかを確認することを大切にしています。

セルフチェック:あなたはどのパターン?

深呼吸をしたときの体の動き方から、当てはまるパターンを確認してみてください。

  • 深く吸おうとすると肩が上がる:本来は肋骨が横に広がるはずが、代わりに肩や首の筋肉で息を吸い込もうとしているサインです。
  • お腹だけ膨らませても苦しい:お腹の動きだけを意識しすぎると、かえって呼吸全体のバランスが崩れ、苦しさにつながることがあります。
  • 胸や肋骨が広がりにくい:手を脇腹に当てて深呼吸したとき、肋骨が横に開く感覚がない場合、胸郭の動きが硬くなっている可能性があります。

複数のパターンに当てはまる方も多く、いずれも「呼吸の仕方」より前に、体の動きやすさに目を向けるサインだと考えられます。

なぜ肋骨が硬くなり、呼吸が苦しくなるのか

猫背や反り腰といった姿勢の癖が、横隔膜の使いにくさにつながっている場合があります。

猫背で胸が縮こまった姿勢が続くと、肋骨まわりの筋肉や関節の動きが制限され、横隔膜が本来の範囲まで下がりにくくなります。逆に反り腰で腰が反りすぎていると、お腹まわりの圧力バランスが崩れ、横隔膜がうまく働きにくくなることがあります。いずれの場合も、本来呼吸の主役である横隔膜が使いにくくなると、代わりに首や肩の筋肉が呼吸を補助する形で余分に働くことになります。ある研究でも、胸椎や肋骨の可動性が制限されていると、上部の胸で浅く呼吸する「胸式呼吸」のパターンにつながりやすいことが報告されています。

当サロンでは、内ももの緊張をほぐすこともお伝えしています。体の内側には、内もも(内転筋群)から骨盤の底、お腹の奥を通って横隔膜、さらに首から顎の奥まで、一本のラインのようにつながっている筋膜があるという考え方(アナトミートレイン)があるためです。内ももが緊張していると、このつながりを通じて横隔膜の動きにも影響することがあると考えられています。

今日からできることは?

肋骨や胸まわりの動きやすさを取り戻す、試しやすい方法を3つ紹介します。

  1. 脇腹に手を当てて呼吸してみる:肋骨が横に広がる感覚を確認しながら、ゆっくり呼吸してみます。
  2. 内ももを軽くほぐす:足を肩幅より大きく開き、つま先を外に向けて腰を落とす「しこを踏む」ような姿勢で、内ももを伸ばします。内ももの緊張がほぐれることで、呼吸がしやすくなる場合があります。
  3. 体を横にひねるストレッチを取り入れる:椅子に座ったまま上半身を左右にひねる動きで、胸椎の動きをゆるめます。
  4. 姿勢を正そうと力まない:胸を張りすぎず、力を抜いた姿勢を意識することも、呼吸のしやすさにつながります。

LaLa鍼灸サロンへの相談が合うのはどんな方?

ご相談いただきやすい方

  • 深呼吸をしようとすると肩が上がってしまう方
  • お腹式呼吸をしても苦しさが残る方
  • 呼吸の練習より先に、体の動きやすさを見直したい方

先に医療機関をおすすめする方

  • 息苦しさが強く続いている方
  • 胸の痛みを伴う方
  • 急激な症状の変化がある方

当サロンでは、呼吸の仕方そのものより先に、肋骨や胸椎、姿勢の状態を確認しています。体の構造として動きやすい状態を整えることで、呼吸のしやすさにもつながっていくと考えています。

よくある質問

深呼吸の練習をすればするほど苦しくなるのはなぜですか?

体の構造として胸が広がりにくい状態のまま呼吸を頑張ろうとすると、かえって力みが増えて苦しく感じることがあります。 練習の前に、肋骨や胸椎の動きやすさを確認することをおすすめします。

お腹式呼吸ができているか、自分で確認する方法はありますか?

片手をお腹に、片手を胸に当てて呼吸したとき、お腹の手が自然に動いているかを確認してみてください。 ただし、お腹だけに意識を集中させすぎないことも大切です。

猫背を直せば呼吸も楽になりますか?

姿勢が呼吸のしやすさに関わっている場合はありますが、姿勢を直すことだけがすべてではありません。 肋骨や胸椎の動きやすさも含めて見ていくことをおすすめします。

どのくらいで変化を感じられますか?

個人差が大きく、一概にはお伝えできません。 焦らず、続けられる範囲で取り組んでみてください。

まとめ

  • 深呼吸が苦しいのは、呼吸の仕方ではなく肋骨や胸椎の動きの硬さが原因の場合があります
  • 肩が上がる、お腹だけ膨らませても苦しい、胸が広がりにくいといったサインで自分のパターンを確認できます
  • 猫背や反り腰の姿勢が続くと横隔膜が使いにくくなり、首や肩の筋肉が呼吸を補助する形で負担が増えることがあります

呼吸の仕方を頑張る前に、まずは体の動きやすさに目を向けてみてください。

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